以前のコラムで紹介したように、中国人は家族・親族との絆を非常に大切にします。ある友人の上海人、李さんのご自宅。昨夜の大晦日の写真です。

ワタシが日本に帰らず、上海で年越しをすることを知ると毎年呼んでくれるのですが、他の中国人にその話をすると、驚かれます。

家族を大切にする中国人に取って、年夜飯の席に、それも大晦日の日に友人を招くのも珍しいし、まして外国人を招くだなんて、大切にされている証拠ですよ、と言って頂きます。

最初はそんな事はつゆ知らず、軽い気持ちでご招待を受けていたので、正直知りませんでした。今では李さんのお父さんから、『ここはお前の上海の家だから、いつでもいらっしゃい』と、ジーーーーンと心に染み込む、一言を頂きました。

部屋に掛かる書道と絵はお父さん作品。素晴らしい趣味をお持ちです。

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今年は会ったことがない初めての親戚もお見えになりました。上海の家庭なので仕方がないことですが、一部の会話が上海語中心となるので、中国語・上海語・日本語と色々な言語が乱れ飛ぶ、年夜饭となっています。

みんなでワイワイと話し、笑い、酒を酌み交わし、夜は更けていきます。年夜饭は、中国人の温かさを一番感じる瞬間。

上海の春節ではこんな食べ物を食べつつ、新年を迎えます。写真以外にもどんどんコレでもかと料理が運ばれ、最後は必ず魚を食べて、一年を締めくくります。
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塩もみした根セロリの前菜

根セロリの皮は厚く硬いのですが、一生懸命皮をムクと風味豊かで色鮮やかな、エメラルドグリーンが顔をのぞきます。素揚げしたネギ油を使って、味付けしています。
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エビの素揚げ

素揚げしたエビに醤油仕立のソースを和えた、子供に一番人気のエビ料理。
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キュウリの酢の物

キュウリと人参のシンプルな、酢の物。味付けは日本と近いです。
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中華風牛肉の醤油煮

赤身の部分をゆっくり煮込んだ牛肉の醤油煮込みです。
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クラゲの前菜

クラゲのコリコリとした食感が堪らなーーい。香草との相性もバッツグンです。
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中華風豚肉の醤油煮

脂身の部分をゆっくり煮込んだ豚肉の醤油煮込みです。牛の煮醤油煮とこの料理は保存が効くので、正月によく食されます。
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中華風水菜の炒めもの

水菜など日本ではあまり一般的ではない野菜も、中国ではよく食されます。

シャッキシャッキとした食感と、鼻に抜ける独特の風味がワタシに取って、結構好きな食べ物の一つです。
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李母さんの腸詰め

この腸詰めは、李さん宅の手作りです。少し塩っぱいのですが、そこが逆に手作り感が感じられます。一般的な店舗でも売られているとのことですが、腸詰めの中にどんな肉を使っているのか、分からないのと、自分で作った方が美味しいので、手作りにこだわっているそうです。
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マメ煮

日本と同じくマメ煮を食べます。マメとナツメを一緒に煮込んでいるので、白かったマメが、ほんのり色づいています。
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白菜の漬物

白菜を千切りにして、軽く塩もみをして、唐辛子を和えた即席漬物。
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湯葉の和え物

中国は大豆製品天国。湯葉に人参、パクチーなどを和えた一品。
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ほぐした大ウナギの身

以前紹介したオオウナギを
ジックリ水で戻した身です。サッパリとした身で、パクパクいけます。
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お麩とキクラゲの和え物

上海料理の前菜、代表格。お麩とキクラゲ、シイタケや竹の子を甘辛く煮た前菜です。
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中華ハム

上海地方ではよく見られるボンレスハムです。日本のお肉屋さんにある、外側が赤いハムと同じですね。
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李母さんの手作り春巻き

華東地区の春節では春巻きを食べます。春巻きには春を迎える、という意味があり、春の訪れを今か今かと待ち望んでいます。今回の春巻きはアンコ巻きと、シイタケ、豚肉などの一般的な春巻きの2種類でした。
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そんな中国人の心理、頭の構造を知りたいなら、この本がオススメ。仲間内の付き合い方、なぜ友人を大切にするのか、など中々日本人とは思えない分析で、中国人を紹介しています。

今日の振り返り!中国語発声

过年 (guò nián) 年を越す