子供に戻れた時間でした。北京の冬を体験することができました。

北京二日目。友人に会いに来たのが目的なのですが、
おっさん二人が自宅でオシャベリというのも勿体無い。

昨晩の夕食で「颐和园の湖が凍った」という話しを思い出した友人。
面白いんで行ってみましょうという事に。
何が面白いのか分からないまま車を走らせること約30分。

到着した北京の西側にある「颐和园(yí hé yuán)頤和園」
入場にはチケット20元が必要。
ゲートを通過し園内に入ると面白いの理由が分かりました。
目の前に飛び込んできた風景はコチラ。

昆明湖と呼ばれる湖が凍り、多くの中国人が氷上で遊んでいるのです。
よく考えると冬の中国、北の地方に行った経験が今まで無く、始めて見る風景です。

因みに頤和園とは、西太后の名により建造された庭園。
敷地面積は約290万平方メートル、東京ドーム約62個分。
凍っている昆明湖が敷地の四分の三占め万寿山、十七孔橋や南湖島など
見どころ満載の場所らしいのですが、今回の目的は昆明湖。
あとで知ったのですが世界遺産です。

どうやらこの昆明湖をそりで滑って遊ぶらしいのです。
チケット売り場にて「单人冰车(dān rén bīng chē)個人ソリ」のチケット購入。

チケットをスタッフに手渡して湖に上陸、
そりと氷に突き刺すT字状のピックを借り、レッツゴー!

友人は東北出身なので子供の頃から遊び慣れたソリ。
ガンガン湖上を進み、身体を上手く使ってスピン回転でブレーキング。
初体験の私も見よう見まねで進んで見るのですが、
ピックを氷に刺す場所が手前すぎると腕の力を非常に使い、
後ろすぎると力が加わらない。

何度か調整して上手く滑れるようになったのですが、
これがシンプルに楽しいのです。冷たい風を切って走るおじさん二人。
小一時間ほど楽しんでしまいました。

湖上は子供が中心で遊んでいると想像したのですが、
私たち同様大人も楽しげにソリを滑らせて遊んでいます。

またカップルも多く一緒に滑ったり、
ここぞとばかりに彼氏が彼女のソリを後ろから押して進んだりと、
キャッキャ楽しげにしているのが印象的でした。

昆明湖の湖上ソリ、北京ではソリが滑れる季節になると、
ニュースで滑れるようになりました。と報道がされるそうで、
私が訪問した数日前から滑れるようになったとの事。
折角なので連れて行って観たら?という話しだったようです。

氷をよく見ると気泡が入った白い部分と透明な部分が、
モザイク柄のように並んでいたのですが、
ある程度氷が固まるとワザと氷を叩いて割り、
湖内の水を更に凍らせる事で氷を厚くするのだとか。

そのため氷の厚さも湖上スキーを楽しむ期間に影響するようで、
長くて2ヶ月程度しか楽しめない冬の遊びらしいのですが、
期間を過ぎてもこっそり遊ぶ中国人もいて、
例年、氷が割れて湖に落ちたとニュースになるそうです。

今回訪問した期間でも自転車そりに浮き輪を携帯して走る中国人がいたのですが、
彼らは遊びではなく救助を目的に巡回をしているスタッフ。

氷が厚くても稀に氷が薄い場所があり割れる事もあるそうで、
救助のために巡回をしているようでした。

冬の北京らしい体験が出来た頤和園。
冬の期間は昆明湖を滑って楽しめ、それ以外の季節は湖内を船が巡回し、
向こう岸まで運行しているとの事、北京観光で訪れてみてはどうでしょうか。

今日の振り返り!中国語発声

冰车 (bīng chē) ソリ

颐和园 (yí hé yuán) 頤和園