今週に入って湖北省武漢も少しずつですが街が動き出し始めたとの連絡が。まだ移動制限があるものの日常を取り戻しつつあるようです。また今週の上海自体の様子もご紹介。

ある程度の難局は脱したのかなという感じがする中国です。

2ヶ月ぶりの嬉しい知らせ

3月16日武漢のお客様と連絡用に作っているWeChatグループチャットに「本日より100名体制で再稼働。」と久しぶりの通知がありました。

通常は350名ほどの規模で稼働しているお客様なので1/3程度の規模でありますが、湖北省武漢市内の工場が稼働再開。

縮小している理由として2/3が外地人であるのだと思います。まだ湖北省へは外地からの移動制限がされているでしょうから、春節に田舎に戻らなかった、または武漢出身のスタッフのみで稼働再開となったようです。

他の武漢のお客様でも同様の動きになると思います。一安心と言った感じです。ただ私達が湖北省に移動できる訳でありませんので、フォローはリモート対応のみです。

今スグ出張という事ではありませんが、完全に正常稼働になり移動制限が解除されれば私の出張も再開するので顧客動向を注視。

何にしても春節前の状況から2ヶ月ほど経過しましたが、ここ最近でホッとした出来事でした。

意外と知られてない中国事情

日本在住の日本人からお問い合わせがあり質疑をしていたのですが最後に「中国に出張して現場視察を予定」とコメントがありました。

中国は重点国扱いの日本は強制隔離措置があると伝えると「日本の入国の措置を知っていたが、中国の状況は知らなかった」との事でした。日本より中国の方が強制力のある対応中です。

中国に拠点をお持ちのようですが、現地から情報を収集していないようで少しばかり驚き。海外との関わるビジネスを展開している場合は、出来る限り現地情報を収集するようアンテナを伸ばしておきたい所ですね。

ただ日々発信される情報が多く精査できないという点もあるのかも知れません。

浮足出す上海の街

前回もお伝えしましたが上海はコロナウイルスを抑制したとニュースが出回っているようで、街に明るさが戻りつつあります。外出している人の数も日頃の8割くらいという感じ。

人々から緊張感がなくなり、マスク着用しない人もちらほら。マスクを着用したから完全防備できる訳ではないのですが、着用していない人が歩いて無かった数週間前と比べると街の雰囲気も徐々に変化がみられています。

人間らしいと言えば人間らしいのですが、春節前は他人事のようだった上海も猛威を振るうと緊張感漂う街になり、感染者が激減の一報が広がるとマスク着用者が減り始めています。

人の行動や考えというのは、こんな感じで一気に変わっていくんだなと肌で感じた2ヶ月間の出来事でした。

皆さんがどう思うか分かりませんが、日本人も中国人もイザという時の行動というのは似ているのではないでしょうか。マスクやトイレットペッパーの買い占め、高額転売など。ニュースに踊らされ緊急時に本来の性格が現れる生き物なんでしょうね。

同時に日本人ってやはり危機感が薄く、何でも性善説で物事が動く国なのかと思いました。

それと今回発生した出来事で有事の準備というのが大切なんだな、と考えさせられました。

日本人も台風や地震など多くを経験していますが、いざ自分の身に置き換えると対策を練っていない事ばかりだと思います。身の回りについて考え直すきっかけになっています。

実際の上海の街の様子

今週もビザ更新の資料が増えたとの事で一度事務所に出社。資料にサインをして提出したのですが、今まで閉鎖していた銀行も営業を再開していました。
コロナ騒ぎで営業再開した中国銀行

ただ私が見た銀行の入り口には地面に張り紙を付けていました。

前の顧客と1メートル以上の範囲を取るために、立ち位置を制限。と、言うことは室内侵入のお客も制限してクラスター対策をしているようでした。
等間隔に距離を取るための張り紙

銀行でみた等間隔に距離を取るための張り紙

この辺の取り組みって日本でも出来ると思うんですよね。

ただ日本を見ていると「発熱の方はご遠慮」「密室空間には集まらないように」など自主性を促す方が多いのですが、外国人も多くなっている・ルールを守らない日本人が増えていることを考えると、温度チェックを率先して行ったり、人が集まらないように手を打つことも念頭に置くことって大切なように感じます。

販売が開始されるマスク事情

中国のECサイトでマスク状況を見てみると、今まではマスクシートのみ販売が目に付きましたが、マスク自体の販売も再開しています。

ただ買い占めを防止するためか、春節前に私が注文した今までは120枚セットや50枚などセット品より10枚や5枚と小分けされたマスク販売が多いこと。

そして価格は春節前と比べると5倍から10倍と強気価格。私が購入した3Mマスクは50枚で128元(2,050円)でしたが、現在は1ランク上のマスクが25枚で600元(9,600円)

ランクが違うので一概に価格比較はできませんが、それでも販売が開始されたという事は政府からの徴用が解除され、中国自体の復旧が始まっていると推測しています。

やはり全国移動の解除は各省で発症が見られなければ徐々に解除が広がるのでしょう。早ければ4月中旬、遅くても5月かなという感じがしています。

私自身も日本との仕事がテレビ電話などで再開し、引きこもって自己完結型の仕事から動きが出てきた今週。春とともに制限が徐々に解除しているのを体感しています。