上海のオフィスビル、地下鉄で見かけ始めた、
新しい自動販売機のスタイルです。

WeChatやAlipayと連動している、
全面液晶の自動販売機を見かける頻度が高くなっている上海。

商品を液晶画面で紹介したり、広告媒体としてCMが流れたりと、
見ていても面白いのですが、自販機の価格も結構高いんだろうなぁと、
思っていたのですが、更にシンプルな形の自販機が登場。

それがこちら。全面ガラスの自動販売機。
よく居酒屋などでビールグラスを冷やしたりする、
あの全面ガラスの冷蔵庫を自動販売機に改造。

この自販機のポイント。
棚に商品を置くスタイルを採用しているので、
ペットボトルや缶以外の箱物商品の販売もできる点。
実際私が見た自販機には椰子の実、みかんなどが販売されていました。

上海無人自販機のアップ無人販売機の中身

どうやって購入するのか?というと、
ガラスに取り付けられたQRコードをスキャン。

WeChatでフォローをして携帯番号を入力すると、
スマホに認証番号が送られてくるので、この番号を登録。
ガラス戸のロックが解除され商品を取り出すことができます。

商品をあれこれ選択してドアを閉めると、
瞬時に決済金額がスマホに送られてくるので、
電子マネーで決済すると完了。

完全に現金無視タイプの自動販売機。

そして中国で余り考えられなかった、
支払いが後払いであるという点。

もちろん企業側に携帯番号を通知しているのと、
WeChatのID情報を送信しているので、
支払いをしない場合は請求をされると思われますが、
「現金を渡す、だから商品を受け取る」が当たり前だった中国で、
無人であるのに「先に商品を受け取り、後で支払いをする。」
というのが、個人的には非常にスゴイなと思った点。

中国でも日本で見かける無人販売が、
こんな機器を使えば中国でも実施できるのが証明されました。
裏を返すとこんな機器を使わずに、
無人販売が成り立つ日本は素晴らしいのです。

ちなみに、どうやって決済する仕組みなの?と思われた方。
商品にはこんな銀色のシールが貼られています。

このシール。「ICタグ」とか「RFIDタグ」と呼ばれる品でして、
この中に値段や商品の情報が記録されていて、
自販機から取り出した瞬間に、
どの商品が棚から取られたというのが分かります。
※棚にはこのタグ情報を読み取る機械が設置されています。

この棚の読み取り機、各商品に貼られたシール、
商品認知のソフトが上手く連動して無人自販機を成立させています。

全面液晶自動販売機よりも導入コストは抑えられそうですし、
ガラス面なので消費者にシンプルに販売している商品のアピール可能。

ガラスをガシャン!と割られて、商品を取られるとオシマイですが、
機能を削ぎ落としたシンプルなIoT機器と電子マネーを組合せた、
今の中国らしい自動販売機の紹介でした。

今日の振り返り!中国語発声

无人 (wú rén)  無人

物联网 (wù lián wǎng) IoT