上海でもまだまだ見かけますが内陸に行くと更に数多くの男たちを見かけました。やはり発展の数だけ出稼ぎ労働者が多い証拠なのだと思います。

10月は国慶節明けから湖北省武漢に長期出張していました。武漢だけではなく、武漢から更に新幹線や車でで二時間ていどの場所の地方都市などにも併せて訪問していたのですが、新幹線の待合室や搭乗のエレベーターでこんな品を見かけました。

横に座っていた男性。手荷物以外に米袋的な袋を持参。列車の時間になると大きなリュックを担いで袋をズルズル引きずりながら改札口に消えていきました。エレベーターで前に居た男性。米袋ではなくカナリのBIGサイズの布製ショルダーを小脇に抱えて移動。

夜のホームで出会った男性。米袋以上の袋にパンパンに詰まった荷物にバケツやらあらゆる品を持って移動。どうやらこの三名はグループで行動を共にしているようでした。

何れにしてもこれらの荷物を抱えた男性たちは湖北省から更に移動をしていたのですが、彼らは出稼ぎ労働者「农工(nóng gōng)」たち。

上海でも以前はカナリの数を見かけていたのですが、最近はある程度開発が落ち着きを見せ、見かける割合が以前に比べて減少傾向。しかし湖北省ではカナリの数を見かけることができました。都市の開発がイケイケドンドンな湖北省。彼らのような地方からの肉体労働者が集まってこそ成立する建設関連の仕事がまだまだ山のようにあります。

彼らが持つあの大きな荷物の中身は家族へのお土産ではなく自分たちの生活用品一式。服やら日用品をあんなに抱えているの?と思ってしまいそうですが、あの中の半分以上を占める品は布団。プレハブの小屋などに二段ベッドを準備している職場に布団を持ち込んで仕事に従事。

布団が入っているので荷物は意外とフワフワ。そのためこんな人達も見かけます。荷物に腰掛けてスマホをいじったり、ソファーのように寝転んでいる人。

歩道橋で何やっているんだ!と突っ込みたくなりますが、自分が乗車する新幹線や長距離バスを待っている人たち。駅の近くで同じことをやると公安や武装警察に追いやられるため、少し距離を保った場所で時間つぶし中。もちろん仕事が見つからないので、途方に暮れて待機中という方たちもいます。

出来る限り余計な出費は控えるために、考えられる日用品を準備して大きな荷物を一つ抱えて、田舎に住む家族の為に現金収入のために働く男性たちなのでした。