約2.4億円の品を路上で販売。一体、誰が買うのでしょうか?

この二人の中国人、どんなやり取りをしているか分かりますか?
黒いダウンジャケットを着た男性は販売員。バイクに跨った男性はお客さん。

何の販売をしているのかというと「不動産」を販売。
停車している自動車に何やら書き込まれたボードが並びます。
このボードには「精品推荐(jīng pǐn tuī jiàn)優良おすすめ」という見出しの元、
ホニャララ小区 32平米 220万など書き込まれています。

このボードは中古不動産の情報が書かれていて、
黒いダウンジャケットの男性が、バイクのおじ様に物件紹介。
紹介している中古物件で一番値が張っていたのは1,450万元(約2.4億円)の物件。

こんな道端で2億超えの物件を紹介して購入する人がいるのでしょうか??

彼らは「连家」と呼ばれるチェーン店の不動産屋のスタッフ。
チェーン店ですので店舗運営もしているのですが、
スタッフはアパートやマンションの出入り口まで足を運んで、
このような商品紹介を行ったり、逆に物件を販売したい家主を探しているのです。

お客が店舗に足を運ばないなら自分から足を運んで営業を行う。
この姿勢は素晴らしいのですが、客層と商品構成が合致しているのかはチョット微妙。

彼らのような不動産屋のスタッフは地方出身者が多く、
マネーボイス」で紹介した不動産の主人と違い上海人では無い彼らには、
コネも人脈も少ないため、このような突撃スタイルで商売をしなければ、
売上を上げることは非常に難しいのです。

また彼らの給与は半固定給のはずでしょうから、
最低限の賃金は保証されていると思いますが、販売した額によって、
インセンティブが設定されているのでしょう。

マグロの一本釣りとはいいませんが、2.4億円の物件が売れれば、
インセンティブがウハウハという夢のような事も考え、
ボードで物件紹介をしているのでしょう。
この自動車に立てかけられた白いボードには、彼ら地方出身者の夢が詰まっているのです。

今日の振り返り!中国語発声

精品 (jīng pǐn)  優良/上等
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