少しばかり上海での行動範囲を広げてみました。やはり街の雰囲気や人の話を聞く限り通常稼働に近づいた印象を持ちました。

今回は二件の馴染みのマッサージ店へ三ヶ月ぶりの訪問とその周辺を散歩。マッサージの施術時間には、少しばかり最近の状況をヒアリングしてみました。

身近な人に話を聞いて、自分の目で街を確かめる。肌で体感して巷の情報とズレがないか考えてみる事が、私にできる情報確認手段です。

コロナ終息で大入り満員の足マッサージ店

まずは足マッサージ店舗へ。店内はいつも見慣れたスタッフがマスク着用でマッサージ中。

担当スタッフとはWeChatで日頃から連絡を取り合っているので、ここ三ヶ月間の安否は何となく知っていたのですが、直接会うとお互いニヤッと笑顔に。嬉しいもんです。

春節2週間前に帰郷したスタッフ。通常は一ヶ月の休暇後に上海へ戻ってくるのですが、結局は三ヶ月近く田舎で待機。上海に戻っても営業再開の目処も立たずに仕事も出来ない。だったら田舎で普段会えない家族と一緒に過ごそうと割り切って待機していたようです。

店舗スタッフが全員同郷で店舗の共同出資者。上海の状況を考慮して営業再開の予定を建てた感じです。正常営業は4月頭から開始だったようです。

至福の足マッサージを受けているとウトウトと睡魔が。30分ほどして目を開けると、いつの間にかお客で満席。お客も皆さんマスク着用で施術を受けていました。3月でこの環境は少し違和感がありましたが、4月で終息が感じられる上海だったので、もう大丈夫かなという印象です。

少なく見積もっても二ヶ月半は休業。元々一ヶ月は春節休業なので、予定外の休業が一ヶ月半。国からの家賃保証など無いでしょうから、来年の春節まで彼らはしこたま働き稼いで春節に帰郷するのでしょう。

もしくは来年の春節は帰郷せず、春節期間も営業して休業分の稼ぎを取り返すかも知れません。

全身マッサージ店で聞いた看護師の声

足マッサージを終えて次は全身マッサージ店舗へ移動。まぐまぐちゃんも通ったことのある店舗。こちらも三ヶ月ぶりの訪問。本来は春節期間も営業との話だったので施術に行く予定だったのですが、あえなく中止になりました。

久しぶりの再会。笑顔で出迎えてくれました。施術前に話を聞くと1月末から3月10日くらいまで営業停止だったようです。

本来は春節期間に上海で稼ぐ予定だったんでしょうが、自宅にこもって生活。話によるとあん摩師の旦那さんは職業コックなのですが仕事開始、息子さんも仕事開始と日常生活を取り戻しているようでした。

ちなみに足マッサージも全身マッサージのあん摩師も収入は完全出来高制。そのため2月は完全に収入が無かったそうです。

三ヶ月ぶりの訪問だったこと、私も引きこもり期間は大した運動もしていなかったので、普段以上に全身が硬くなっていました。普通はすぐに眠るのですが筋肉の硬さのせいで寝られず、いつも以上に質問をしてみました。

担当あん摩師とは7年くらいのお付き合い。以前、彼女のお客に上海人女性の看護師がいるという話を聞いた覚えがあったので、最近の看護師の仕事の状況を聞いてみました。

看護師自身は上海の病院で通常勤務だったそうですが、この数ヶ月は非常に多忙を極めたようです。

その理由は勤務先の医師や看護師が武漢に派遣され、上海側の勤務スタッフが減り通常に比べると倍くらいの忙しさだったそうです。

私が直接、看護師の客に話を聞いた訳でありませんが、確かに各省から医療スタッフが武漢へ派遣されたニュースもあり、上海側に残った医療従事者も多忙になった、通常と異なる防護服などを着衣した勤務で余計なストレスがあった上での勤務というのは想定できます。

看護師のお客と私は面識がないのですが、こうやって話を聞く限り国が違っても、最前線で働かれている医療従事者の方たちには頭が下がる思いです。

彼らの支えがあってこそ、安心して患者は治療に専念できます。感染していない場合は、できる限り行動を制限して感染リスクを下げる事が、医療従事者の負荷を最小限に抑える事だと思います。

1ヶ月以上も仕事も運動も出来なかったから、少し太っちゃったーなんて話を聞きながら、施術を受けましたが、普段以上に訪問回数を増やして売上貢献をするのが、彼らのためにもなるんだと思います。綺麗事に聞こえるかも知れませんが、やれることをやっていく。それしかありません。

店舗近所を散歩して街の空気を感じてみた

その後、折角なのでマッサージ店舗の周辺を散歩。二ヶ月間は週1程度の食料買い出し、3月末から週1程度の出勤以外は、外出を控えていたのですが、久しぶりに散歩した街の雰囲気は何時もと変わらない上海の街の雰囲気でした。

ペットショップではマスクをつけたトリマーが普段どおりにワンちゃんの毛をカット。多くの人が往来し、孫を連れて散歩する高齢者や、公共バスも窓が全開ですが乗客数はカナリ戻っていました。

ちなみに通っているマッサージ店は、魯迅公園の近所で町並みは大都会!ではなく、下町の色を残しているエリアです。租界時代は多くの日本人が住んでいたエリア。普段の生活風景がほぼ戻ってきているのですが、一つ違うのはマスク着用の中国人が多いという点。

ただ散歩後は自宅の近所の市場で食料買い出しへと向かいましたが、マスク着用していない人もちらほら見かけ始めています。

中国は終息の可能性が高いながらもGWで国内旅行を楽しむ中国人を見ていると第二波が来ないか少しばかり気になる所です。