日本人が思いつく中国っぽい食べ物は、やはり「餃子」ではないでしょうか。

餃子と中国人の関係を勘違いしている日本人も意外と多いようです。そんな私も中国で生活する前までは、正直よく知りませんでした。

ここでは中国で食べられる餃子の種類、中国人と餃子の関係、餃子は主食?おかずなのかなど、餃子に関するあれこれをご紹介。

中国で餃子といえば?やはり水餃子

まず中国で餃子と言えば何か?日本でいう焼き餃子でも、蒸し餃子でもなく、何はともあれ「水饺(shuǐ jiǎo)水餃子」。
中国では水餃子

中国人にとって餃子といえばやはり「水餃子=餃子」なのです。その次にセイロで蒸した「蒸饺(zhēng jiǎo)蒸し餃子」や、鉄板で豪快に焼き上げる「锅贴(guō tiē)焼き餃子」の順となります。

中国全土の人が全て餃子を食すのか?

中国大陸の全土の人達が「餃子」を主食として食べるのか?答えは中国全土ではありません。

東北三省と呼ばれる遼寧省・吉林省・黒竜江省の地域を中心とする北のエリアは好んで餃子を食します。もちろん北京や河北省など近隣のエリアでも食します。

また青海省や甘粛省などは宗教の関係上、豚肉を食せない人達も多いのですが、このようなエリアは牛肉を餡にした「牛肉水饺(niú ròu shuǐ jiǎo)牛肉水餃子」を食べたりします。

海鮮が有名な青島など山東省では肉の代わりにサワラ等の魚のすり身を使った餃子なんてものあります。

餃子を食べないエリアに餃子的な食べ物はあるの?

北以外のエリアの中国人は何を食べるのか?水餃子の替りに南のエリアは「馄饨(hún tún)ワンタン」を好んで食します。上海近郊ですと「小笼包(xiǎo lóng bāo)小籠包」なんていうのもあります。

もちろん上海でも水餃子専門店や、東北地方料理店などでは水餃子を食べる事ができます。

水餃子は主食?おかず?どんなポジション?

水餃子はご飯と一緒に食べません。餃子定食は日本だけ。中国では水餃子は主食でありおかずであります。他の料理と共に水餃子を食します。ビールや白酒と食す場合はあっても(非常に少ない組み合わせですが・・・)、水餃子と白ご飯の取り合わせはありません。

水餃子にはある程度、味つけがなされていますが、黒酢や食べるラー油、醤油、細かくすられたニンニクなどを、小皿に混ぜて食すのが一般的。

北の地方でテーブルに生ニンニク。どう使うの?

東北地方に行くと、何故かテーブルにそのままのニンニクが。これはニンニクの粒をもぎ取って、皮を剥いた生のニンニクをカリッ!と、そのまま食べる習慣があるため。

テーブルの上に生にんにくがゴロリと置いてあると、東北地方に来たなーと何となく感傷的になる瞬間です。

中国の餃子にまつわるお話でしたが、日本の餃子の感覚とは、少々違う部分もあります。お互いの国の差を知る、互いを認め合い知る為にも必要な事だと思います。

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大蒜 (dà suàn) ニンニク

水饺 (shuǐ jiǎo) 水餃子