上海で気軽な楽しみの一つとして、安価にオーダーメイドが楽しめること。上海には俗名「布市場」と呼ばれる場所があり、ここには大小様々な店舗が並び、各店舗が得意とする製品をオーダーすることが可能です。

今回は自分好みのオーダーをする場合に注意しておきたい事や、実際にワイシャツをオーダーする場合の流れなどについてご紹介したいと思います。

地下鉄4号線「南浦大橋」から歩いて5分の布市場

地下鉄4号線「南浦大橋」の駅から歩いて5分の場所にある、通称「布市場」と呼ばれる「南外滩轻纺面料市场(nán wài tān qīng fǎng miàn liào shì chǎng)」
上海布市場概要

布市場のミシンオブジェ

上海布市場の表門

客層の多くは欧米人。彼らの人気は高いのですが、中国人の評価を聞いてみると、良い!悪い!と綺麗に二手に分かれます。

私も上海に来た05年から通って利用していますが、ここを使う際のポイントというか、気をつける点があるのも事実。そんな長年通って分かった点をお伝えします。

ヤヤコシイ注文を色々としない

写真を持ってきて作れる、それも布市場の醍醐味。コピーをするのが得意であるので、”ある程度”の品が出来るのですが、所詮ある程度です。

始めて見た写真の品だと、なんとなーくの仕上がりになる可能性も。一点ものを仕上げたい!という気持ちも解りますが、ワザワザ自分が実験台になる必要はないです。

サンプルは写真より実物を持参

それでも写真と同じ品を作りたいのーー!!という場合は、実物を持参が可能なら持参する。これと全く同じのを作って!と言った方が、具体的に手で触れる実物があると、更にコピーの精度が上がります。

売れ筋の品と同じ品を注文する

各店舗には顧客が取りに来る前の品をぶら下げています。これは顧客の完成品を置く場所がないので掛けているのと、その店舗で得意とする品であるということを示しています。

その店舗の作り具合をみて商品を依頼してみてください。売れ筋品は彼らのバックヤードの作り手も作り慣れているので、失敗する率が少なくなります。

ファスナー製品や金属製品には注意する

コートなどのファスナー製品の作成はあまりオススメしません。ファスナーは開け閉めが非常に多い製品ですが、そこに使われるファスナーの質が悪い。簡単にファスナーが壊れることも。

ここではダウンジャケットやカシミヤコートなど、一般的に高級品でも何割も安価に作れますが、このファスナーが壊れて使いモノにならない、こんなケースがよくあります。ジャケットやコートなどは出来る限り、ボタンタイプを選択しましょう。もしくは日本へ帰った際にファスナー部分を購入しておく。

他の金属製ボタンなども同様。スグに錆びたりするので控えた方が良さそうです。

知り合いがオーダーした店を紹介してもらう

今では非常に少ないですが、大きく儲けようととんでも無い価格を言ってくる輩も。ネクタイの価格を聞くと160元。要らないと歩き始めると、後ろから「80元!」「40元!」「20元!」と勝手にディスカウントが始まります。特に一階の店舗がこの傾向が高い。不誠実な店舗は対応も同じ。

もし知り合いで利用者がいれば、知り合いの店舗でまずは作ってみるといいでしょう。妙な交渉事もなく、誠実な価格で普通に作ってくれるでしょう。

逆にこちら側がシツコク値引きをすると、中国人も相手にしなくなります。大量購入などをすると多少のディスカウントもありますが、紹介された店舗であれば数着程度の買い物の際は言い値で購入を。ワイシャツは120元から130元程度になっていました。2015年調べ。

出来た品はその場で確認して持ち帰る

出来上がった品は出来る限りその場で最終確認をしましょう。ボタンは付いているがボタンを通す側が穴が空いてない。ワイシャツのポケット部分の縫いが足りない。ホツレがないか。試着してサイズが合っているか。

無難にはなりますが、ワイシャツやスーツなど、彼らが数をこなしている品が問題なく仕上がります。

ワイシャツオーダ、こんな感じで注文を

まずは店舗に色鮮やかに並ぶ生地をチョイス。生地で価格が異なる店舗もあります。確認しましょうね。
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次は襟などそれぞれのパーツの形を選択します。襟はボタンフォールから長めの襟など12種類程度。
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袖はひとつボタン、ふたつボタンなど9種類程度。ポケットは三種類。前のボタン部分も三種類程度。最後はシャツのスタイルを選びます。6種類程度のフォルムがあるので、
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各部分とも自分のお気に入りを伝えましょう。数字を伝えるだけなので便利。そして最後に首周りや肩幅などの実寸サイズを測って完了。

前金で合計額の半分を支払い、約1週間後に製品完成。引換券を受け取れるので、その紙を持参しましょう。完成品をチェックして問題がなければ残金を払ってオシマイ。各店舗とも英語は使えますが日本語はNG。

各店舗にはバックヤードに縫い方が控えていて、必ず同じ縫い方が対応している訳ではありません。なので店舗側からの要求が正しく伝わっていない可能性もあるので、シンプルな売れ筋品をまずは作ってみるのがいいでしょう。

上海の布市場の場所紹介

南外滩轻纺面料市场(通称「布市場」)
営業時間9時から18時
地下鉄4号線「南浦大橋」の駅から歩いて5分
布市場の地図はここから。

今日の振り返り!中国語発声

布市场 (bù shì chǎng) 布市場