前回の記事から1週間が経ちました。中国より日本に大きく変化が生じているように感じます。私の身の回りで起きた動きも含めて今回は紹介したいと思います。

2月28日深夜、小雨。自宅待機は一ヶ月超え。在宅勤務が始まって二週間という感じですが、日本との打ち合わせ準備や、現地で進めていたプロジェクトの準備など出来ることを進めている、という感じです。

湖北省武漢の工場が3月中旬を目処に稼働する可能性もある、と情報も聞いたのですが、臨機応変に変わるので状況を見守るばかりです。

小区で新しく始まった取り組み

週イチの買い出しを終えて自宅がある小区に戻ってくるとオバサマが近寄ってきてピッ。体温チェック体制が整い、小区に戻ってきた住民にチェックを開始。

上海でも他の場所では始まっていたと聞いていた取り組みなのですが、我が小区でも開始。

正直万に一つだと思うんです。高熱の人って。だけども目に見えないから、何とかして見える形で予防線を張ろうと取り組んでいます。

届いた宅配便用に机の準備も。もちろんすべて置けません。荷物の受け取り間違いの可能性も考え、届いた荷物にマジックで大きく住所情報を追加で書き加えたりと、管理部で対応をしています。

日本、見習ってください。ここまで中国は徹底しています。

柔軟に対応ではなく強制的にでも一律中止にする意味

定例となった週イチの買い出しに行った時に中華麺の店舗が営業開始。店員は全てマスク。テーブルは4つくらいの小さい店で客は一人だけ。久しぶりに恋しい中華麺。客の入りも少ないのでちゃちゃっと食べて帰ろうと注文。

すぐさま出てきた麺をひと口すすると、マスクをした二人組の50代の上海人の女性が入店。入店とともにマスクを外して、あれこれと上海語を交えて喋りだしました。どんな感じで喋っているかは想像におまかせします。

「話さないでもらえます?」と注意しても「話して何が悪い」と言い返され、仕方なく食べかけの麺はテイクアウトで持ち帰る事に。

ストレス発散に喋りたい気持ちも分かります。

マスクは自衛のため。自分は感染していない、と勝手に思い込み。だから喋って何が悪いという発想なんでしょう。店舗にマスクが無い方の入店制限をしても、そんな人がいるのです。そんな人と場所を共有して食べても不愉快で美味しくなのでテイクアウト。

中国でも日本でも自分勝手な発想の人物は一定数いる訳です。だから柔軟に対応を求めるのではなく、強制的に徹底的に中止して行動を抑止する。時と場合で性悪説が必要です。

二人組を見て少し緩んでいた気を改めて張り直したのでした。ありがと!おばちゃん。

再予約と再延長になったクリニック

歯抜け生活10日。本当は3月2日に歯を詰める予定でしたが、歯医者より3月7日まで再延期の通知が。早速予約を変更したのですが、更に5日ほど歯無し生活の継続決定。歯の痛みじゃなくって良かった。詰め物が取れただけだもん。

そんな予約をした翌日、日系クリニックの延期通知。こちらは16日までの延長。うーん、歯医者も更に伸びる可能性大。更に伸びたら接着剤で接着しようかと検討中・・・。

逆輸入を恐れて強制隔離を開始し始めた中国

どうやら中国が日本からの訪中時に二週間の強制隔離を始める(始めた)との話しが。

日本人の訪中ノービザ入国は二週間。つまりノービザでは隔離されてそのまま日本に帰国となってしまいます。ビザ取得して入国しても強制隔離。そんな形では中国に出張できないので、ビジネスが遅延を始めています。

私個人の感覚ですが4月か5月まではこんな感じと腹を決めているので、慌てても仕方がありません。ジタバタしても一人では、どうしようもないので。

感染が増えている日本を見て、中国はすぐさま日本人の入国を厳しく取り締まりだしたようですが、中国ができて、なぜ日本が春節時に出来なかったのか?中国で起きたことが日本では起きないと思ったのか?日本は不思議でなりません。

春節から一ヶ月以上も経って動き出した日本

先週まではイベント開催!が多かった日本、そして長崎。今週は一変してどこもかしこもイベント中止の運びに。先週の時点で決定した五島は立派。

やっぱり政府判断を見てから動いているんですよね。出る杭は打たれる。横並びが一番。目立ちゃ駄目。こんな時に横並びしていたら危ないのに。

一部の市町村では政府判断を無視して独自の動きをしていますが、県民を守ることを考えると大切ですよね。行き過ぎた自衛だとしても、あとで謝罪すればいいじゃない、と思って日本の動きを中国と比較してみています。

「日本ですか?帰ってないんですか?」と聞かれる事もあるんですが、正直中国上海の方が隔離もしっかり、チェックもしっかり。先程も書きましたが目で見えないウイルスだからこそ、目で見える体制で管理すると心身ともに安心すると思います。
※ただ私は外国人なので、もしもの時の緊急時は後回しになる可能性も十分あると覚悟はしています。

日本のブレブレの対応が怖くて仕方がありません。こんな発想の私は非国民なのかも知れません。

日本で働いている方に失礼ですがイベント中止なのに満員電車で通勤なんて意味不明です。

リアルタイムで患者数が分かる中国の仕組み

因みに中国では集計精度のブレが当然あると思いますが、各省各市各区別で今現在の発症患者数、累計数、治癒数、死亡数を公開しているサイトがあります。
知りたい方は「全球新冠病毒最新实时疫情地图」などで検索を。

サイトを見るだけでも上海人口2400万人に対して現時点(2020年2月29日26時時点)の患者55名、累計337名、死亡3名、治癒279名。仮にブレが10倍あると考えても、その数は2400万人に対して非常に少ないと思います。

また急増した時期(2/12)から現在は非常に少ない数で推移しています。

もう中国を笑えない日本の体制

武漢に数週間の突貫工事で建設した2棟の病院。こんな動きを日本人はそんな病院はスグに壊れる、ありえないと言っていました。

基本は臨時的な用途の病院。日本で震災が起きた場合のプレハブ住宅のような扱いと思います。何年も利用を目的としている訳でないはず。一つの場所で多くの患者を隔離するが最優先。

仮に東京で発症者が急激に増えた場合、同じ場所に数百や数千の単位で隔離して治療する事ができるでしょうか。

とりあえず動く、多少の間違いや失敗は動きながら修正する。これって日本人が非常に苦手な中国的な動き。

ただ今回のような時は意外とマッチしているように思います。

一分一秒と形を変え動いているウイルスや慌てて行動する人間が多い中、時間を掛けてアレコレ考えて出てこない結論や、出たとしても時間の経過で既に事象が違ってしまう事もあるので、まず行動に移すことが案外対応としては合っているのかも知れません。

何でもかんでも中国を見下したりせず、中国が感染した時の対応を顧みて採用する事も大切。歴史から振り返るって重要なんだなと、今回勉強になりました。

日本人や中国人という単位ではなく、やっぱり人なんですよね。

政府対応が後手になっていていますが、政府発表を待つのではなく、出てきた発表にあれこれ批評するのではなく、先回りして自衛した方がよっぽど建設的で気持ちも心も安心です。

日本にしても中国にしても、一人でも多くの人が無事に安全に生活できますように。

それと「安住紳一郎の日曜天国」でダイアモンド・プリンセスに搭乗されていたリスナーの方。毎週、臨場感ある船内の様子を船員に対しての感謝を交え投稿していました。

ただ先週、残念ながら陽性反応になったと投稿。しっかり病院で治療され、回復して退院しました!と投稿がありますように。投稿待ってます。