昨日は結婚式場に入るまでに色々起きる中国結婚事情をご紹介しましたが、今日は式場に入ってからの、「婚礼流程(hūn lǐ liú chéng)結婚式の流れ」をご紹介します。

日中間の引き出物事情、テーブルに置かれた品物、参加者の服装の違い、披露宴の式の開始や終了の様子、実際の披露宴の模様など日本との違いについてご紹介。

日本のような大きい引き出物がない中国結婚式

座席に着席すると目の前には「喜糖(xǐ táng)」と呼ばれる、中国伝統のプレゼントが。

喜糖は結婚式に出席していない・招待していない会社同僚、ご近所さん等に配られる飴やチョコレート。

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これが日本で言う引き出物に近い品になります。そもそも日本のように、出席者に対して、日用品で使える品やお菓子の詰め合わせなど、大きな袋に入った引き出物を渡す文化がないようです。上海以外の他の中国地区の情報待ってます!

テーブルに置かれているモノって?

テーブルには喜糖以外に、タバコ、お酒、抽選カードが置かれています。タバコは参加者一人一人に1箱という場合もあれば、テーブルに数箱を置いていることも。
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お酒は地方地方で違いますが、上海に限っていうと、ビール、ワイン、白酒、紹興酒。紹興酒が置かれているのは、華東地区の特色が出ていると思われます。

また白酒については各テーブルに置かれていない場合も。ただし依頼をすれば白酒を何処からか準備をしてくれます。

東北地方などでは各テーブルに、白酒を一本ずつセッティングしていたりもするようです。この辺は地方地方の特色がでています。

お酒以外にはコーラ、スプライトが定番のソフトドリンクになっています。日本と違ってそのままボトルがドカッ!と置かれて、各人が自由に注いで飲むのが中国式ですね。
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中国の結婚式の出席者の服装って?

結構、悩むのが出席の際の服装。日本のようにスーツ、ドレスでの参加は非常に少ない。ラフな格好、ジーンズ、ポロシャツが一般的。

ちょっと流石にできないな、、、という場合は、ジャケットを羽織っていくのをおすすめします。ちなみに赤色は新婦の色のため、着ない方がベスト。多くの人に参加してもらう事が大切で、日本のようにおしゃれに着飾って行く場所ではないようです。

式は始まらずとも勝手に開始

新郎新婦の入場を待たずに酒や飲み物を注ぎはじめ、自由に飲み始める披露宴。順番に前菜がテーブルに運ばれ始めますが、この料理も式が始まる前に食べ始めます。

ある程度の参加者が集まったところで、式がようやく開始されます。

披露宴のメイン新郎新婦の入場

この辺は日本と同じ。司会者から新郎新婦の紹介が始まり、最近は新郎新婦の想い出写真のスナップをプロジェクターで紹介。

写真だけを流すのではなく、画像加工や動画加工をして、可愛らしくしているのが最近の上海のトレンドのようです。

動画が終わると、大音量の音楽と共に華々しくスポットライトを浴びた新郎新婦の入場。音楽は以外と日本のJ-POPを使う場合も。

会場には各テーブルが並んでいますが、会場の中央部分は上座まで花道が作られ、その花道を新郎新婦が仲睦まじく行進していきます。

上座には日本で言う高砂や新郎新婦が座る座席やテーブルはなし。新郎新婦は基本立ったままで披露宴に望みます。

入場後のセレモニー

入場後に行われるセレモニーとしては、ケーキカット、シャンパングラスシャワー、キャンドル点火やブーケトス、お色直しなど。この辺は日本と何ら変わりません。

日本とちょっと違うのは、新郎側・新婦側の両親と新郎新婦が熱い抱擁をもって両家の関係が今から始まることを宣言します。ご両家のお父様から出席者の皆様へ挨拶、新郎から出席者へ宣言スピーチもあります。

日本のように新婦からお母さんへの一言、生まれた時と同じ重さのクマさんプレゼントなどは無いようです。

新婦のお色直し回数、ドレスの一般的な色とは

中国でも新郎新婦のお色直しが行われます。お色直しは中国でも新婦のため。華々しいのは新婦側ですね。

お色直しで着用する婚礼の服装の色は、白、金、紅というのが一般的。最初の白と最後の紅はウェディングドレスなのですが、日本では見かけない紅色のウェディングドレスを着用。中国古来のチャイナドレスを着る場合もあり。

金色のドレスというのは、中国では縁起が良いとされている色のため、着用するのが一般的のようです。

日本では自分が好きな色、合った色をチョイスするかと思いますが、中国では好みより、縁起や風習に沿ってチョイスする、という方が多いように思われます。

最後はお酒を各テーブルに注いで回る

まずは新郎新婦が各テーブルを回る前に、新郎新婦の両親がお酒を継いで出席者に感謝の意を表します。新婦が紅色のドレスを着た後、各テーブルを回ってお酒を注ぎ、出席者の皆さんに挨拶を行って乾杯を共に行います。

この新郎新婦の各テーブル周りが始まる頃から、徐々に各テーブルざわつき始めます。

基本的に締めがなく、徐々に席を立ち始める参加者

新郎新婦が各テーブルで酒を注ぎ始め、乾杯が終わったテーブルは次第に席を離れて、帰宅を開始する出席者が出始めます。

ここは日本と大きく違うところ。締めの挨拶や最後に入場口にて新郎新婦がお見送りをすることはありません。

キッカリとした時間で始まり、キッカリとした挨拶で終わる、という日本式からいうと、ちょっと考えられないのですが、ジョワジョワと集まって始まり、ショワショワと徐々に帰りだして、終わる中国の結婚式。

どのタイミングで帰ったらいいのか、最初の頃は頃合いがサッパリわかりませんでした。

それと日本的に友人同士が集まって二次会、三次会を楽しみ、披露宴に呼べなかった方たちも集まって、当日を楽しむ、という風習もありません。その為、徐々に帰っても問題がない、という事かもしれません。

今まで上海で参加した結婚式についての、よくある流れをご紹介しました。中国は広いですし、少数民族もいるので、これが一般的という事ではありません。上海で執り行われている披露宴事情。

各地方の結婚式に参加できれば、また地方地方の情報をご紹介したいと思います!

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